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| 1 | 0 | TEXT_VOICEMAN_07100_000010_GOSSAN | 今、ここに集まった人々は、 それぞれ違う故郷を持っています。 |
|---|---|---|---|
| 2 | 1 | TEXT_VOICEMAN_07100_000020_GOSSAN | ある者は、アレクサンドリアが、 またある者は、トライヨラが祖国でありました。 |
| 3 | 2 | TEXT_VOICEMAN_07100_000030_GOSSAN | その両者が出会い、誕生したのが新生アレクサンドリア連王国。 若い世代にとっては、それこそが唯一の故郷でありましょう。 |
| 4 | 3 | TEXT_VOICEMAN_07100_000040_GOSSAN | このように出自からして異なる我々が、 雷鳴が絶えず響く、障壁内の限られた世界で、 なぜ共存してこられたのでしょうか? |
| 5 | 4 | TEXT_VOICEMAN_07100_000050_GOSSAN | そうです。 理王スフェーン様が、皆をまとめてくださったおかげでしょう。 |
| 6 | 5 | TEXT_VOICEMAN_07100_000060_GOSSAN | 彼女の優しい笑顔に励まされ、 生きる活力をもらった人は数知れません。 |
| 7 | 6 | TEXT_VOICEMAN_07100_000070_GOSSAN | 残念ながら、スフェーン様は消え去ってしまわれた……。 しかし、それでも私たちは覚えています、彼女のことを。 |
| 8 | 7 | TEXT_VOICEMAN_07100_000080_GOSSAN | 故に、今はともに祈りましょう。 古きアレクサンドリアの伝統に立ち返り、 残された者として、死者の眠りが安らかであるようにと……。 |
| 9 | 8 | TEXT_VOICEMAN_07100_000090_GOSSAN | そして、未だ心に遺る彼女との思い出を胸に刻み、 明日へと継承してゆこうではありませんか……。 |
| 10 | 9 | TEXT_VOICEMAN_07100_000100_GOSSAN | そうは言っても、この先どうすれば……。 |
| 11 | 10 | TEXT_VOICEMAN_07100_000110_ALEXANDRIABOY71 | スフェーン様、雲の上に行っちゃったの? |
| 12 | 11 | TEXT_VOICEMAN_07100_000120_ALEXANDRIAMOTHER71 | ええ、そうよ……。 それなのにまだ覚えてるなんて、不思議ね。 |
| 13 | 12 | TEXT_VOICEMAN_07100_000130_ALEXANDRIABOY71 | ……僕、スフェーン様に会いたい。 だって、悲しいときはいつも、 スフェーン様が話し相手になってくれてたんだもん。 |
| 14 | 13 | TEXT_VOICEMAN_07100_000140_ALEXANDRIABOY71 | 覚えてるのに会えないだなんて、ぜったい変だよ! |
| 15 | 14 | TEXT_VOICEMAN_07100_000150_ALEXANDRIAMOTHER71 | 会えないわ。 きっと、それが、死んでしまうということなの。 |
| 16 | 15 | TEXT_VOICEMAN_07100_000160_ALEXANDRIABOY71 | でも……それじゃ、僕たちどうなるの? このままずっと寂しいままなの!? |
| 17 | 16 | TEXT_VOICEMAN_07100_000170_ALEXANDRIAMAN71A | 実際、これからどうなるんだろうな……。 |
| 18 | 17 | TEXT_VOICEMAN_07100_000180_ALEXANDRIAMAN71A | スフェーン様あっての俺たちだったんだ。 この先の生活が不安で仕方ないよ。 |
| 19 | 18 | TEXT_VOICEMAN_07100_000190_ALEXANDRIAWOMAN71A | あの方がいたことを、なまじ覚えてるばかりにね……。 いっそ、全部忘れられてたら、 自分たちで何とかしようって思えたかもしれないわ。 |
| 20 | 19 | TEXT_VOICEMAN_07100_000200_ALEXANDRIAMAN71A | 俺たちも、トライヨラに移住した方がいいかもな。 荒野を歩いて渡るのは大変そうだが、 それでも、先行き不安なこの国よりは……。 |
| 21 | 20 | TEXT_VOICEMAN_07100_000210_WUKLAMAT | あのさ、ヨカフイ族って部族の思想に、 こんな言葉があるんだ。 |
| 22 | 21 | TEXT_VOICEMAN_07100_000220_WUKLAMAT | 人が死ぬのは、肉体的な終わりを迎えたときじゃない。 誰かの心から忘れ去られたときだ……って。 |
| 23 | 22 | TEXT_VOICEMAN_07100_000230_WUKLAMAT | なら、スフェーンについても、そう考えられねぇか? お前が覚えてさえいれば、肉体や魂はなくても、 心の中で、あいつの命は続いてくって……。 |
| 24 | 23 | TEXT_VOICEMAN_07100_000240_ALEXANDRIABOY71 | 心の中で生きてても……結局、もう会えないんでしょ? だったら、きっと寂しくなるよ。 |
| 25 | 24 | TEXT_VOICEMAN_07100_000250_ALEXANDRIABOY71 | 僕、そんな風に感じるくらいなら、 記憶を雲の上に預けちゃった方がいいと思うな……。 |
| 26 | 25 | TEXT_VOICEMAN_07100_000260_WUKLAMAT | ……悪い、別に押しつけるつもりはなかったんだ。 お前らなりのやり方でいいからさ、 スフェーンのこと、見送ってやってくれよ。 |
| 27 | 26 | TEXT_VOICEMAN_07100_000270_WUKLAMAT | やっぱり、そう簡単には受け入れられねぇよな。 どうにかして、みんなが前向きになってくれたらいいんだけどよ。 |
| 28 | 27 | TEXT_VOICEMAN_07100_000280_KRILE | 死者に対する気持ちの整理もそうだけど…… 理王を失ったことによる、生活の不安も問題よね。 |
| 29 | 28 | TEXT_VOICEMAN_07100_000290_WUKLAMAT | ああ、そのあたりも隣国として支えて…… |
| 30 | 29 | TEXT_VOICEMAN_07100_000300_WUKLAMAT | どうした、グルージャ? |
| 31 | 30 | TEXT_VOICEMAN_07100_000310_GULOOLJA | さっきの話…… 死んだ人のことを覚えてるのと、覚えていないのって、 どっちが幸せなのかな? |
| 32 | 31 | TEXT_VOICEMAN_07100_000320_GULOOLJA | 僕は、父さんのことを覚えてる。 だからこそ、名前を聞いたりすると、今も胸が痛いんだ。 |
| 33 | 32 | TEXT_VOICEMAN_07100_000330_GULOOLJA | スフェーン様だって同じだよ。 思い出すたび、もういないんだ、寂しいなって……。 |
| 34 | 33 | TEXT_VOICEMAN_07100_000340_GULOOLJA | けど……母さんのことは、何も知らない。 知らないから、寂しいって思うこともない。 |
| 35 | 34 | TEXT_VOICEMAN_07100_000350_GULOOLJA | ……僕は父さんたちのことを覚えていたいけど、 どっちが幸せかって言われたら、わかんないよ。 |
| 36 | 35 | TEXT_VOICEMAN_07100_000360_WUKLAMAT | グルージャ……。 |
| 37 | 36 | TEXT_VOICEMAN_07100_000370_KRILE | ちょっと、場所を変えましょうか。 |
| 38 | 37 | TEXT_VOICEMAN_07100_000380_WUKLAMAT | 獣はゾラージャ兄さんが討伐したって話だったけど、 ヴァリガルマンダみてぇに、封印しただけだったんだな。 |
| 39 | 38 | TEXT_VOICEMAN_07100_000390_KRILE | あの施設では、人間の魂と記憶を、 魔物に移す研究をしていたようね。 |
| 40 | 39 | TEXT_VOICEMAN_07100_000400_KRILE | わざわざ、こんな僻地に研究施設を置いたのも、 このトラルヴィドラールを利用するためだったのね。 |
| 41 | 40 | TEXT_VOICEMAN_07100_000410_KRILE | もちろん、封印した当時には、 思いも寄らない利用法ではあったはずだけど……。 |
| 42 | 41 | TEXT_VOICEMAN_07100_000420_KANILOKKA | ……というわけで、人格の崩壊を防ぐため、 人の魂の方を、獣の身体に移したいのです。 |
| 43 | 42 | TEXT_VOICEMAN_07100_000430_ZORAALJA | その方法なら、トラルヴィドラールの力が利用できるのか? |
| 44 | 43 | TEXT_VOICEMAN_07100_000440_KANILOKKA | 理論上は。 まずは通常の魔物で実験を行いますが、 ゆくゆくは強大な力を意のままにできるかと……。 |
| 45 | 44 | TEXT_VOICEMAN_07100_000450_ZORAALJA | そうして魂を捧げた者はどうなる? |
| 46 | 45 | TEXT_VOICEMAN_07100_000460_KANILOKKA | 人に戻れるわけでもなし、 必要な犠牲と割り切るしかないでしょうな。 その分、機械兵などよりも、多くの戦果を期待できますよ。 |
| 47 | 46 | TEXT_VOICEMAN_07100_000465_ZORAALJA | ふむ…… |
| 48 | 47 | TEXT_VOICEMAN_07100_000470_ZORAALJA | ……いいだろう。 ならば早急に志願者を募り、実験を開始せよ。 |
| 49 | 48 | TEXT_VOICEMAN_07100_000480_KANILOKKA | かしこまりました。 それでは、私は上の観測所へと戻ります。 |
| 50 | 49 | TEXT_VOICEMAN_07100_000490_TEESHALJA | (-マムージャ族の女性-)承認したのですね、彼の計画を……。 |
| 51 | 50 | TEXT_VOICEMAN_07100_000500_ZORAALJA | テーシャジャ……。 今後はカニロッカの下につけ。 |
| 52 | 51 | TEXT_VOICEMAN_07100_000510_ZORAALJA | お前は勇連隊の中でも、腕の立つ呪術医だった。 その見識が、実験に役立とう。 |
| 53 | 52 | TEXT_VOICEMAN_07100_000520_ZORAALJA | 加えて、奴自身を監視する必要もある……。 よく見、よく働き、真実だけを俺に告げろ。 |
| 54 | 53 | TEXT_VOICEMAN_07100_000530_ZORAALJA | 実験に反対か? よもや、任務を果たせないとでも? |
| 55 | 54 | TEXT_VOICEMAN_07100_000540_TEESHALJA | ……いいえ。 |
| 56 | 55 | TEXT_VOICEMAN_07100_000550_TEESHALJA | 障壁の中で生きていくにせよ、 外に出ようとするにせよ、強い力は必要不可欠です。 |
| 57 | 56 | TEXT_VOICEMAN_07100_000560_TEESHALJA | 頼れるもののない私たちは、多少強引な方法を使ってでも、 それを獲得しなければならない……。 |
| 58 | 57 | TEXT_VOICEMAN_07100_000570_TEESHALJA | ですから、命令はお受けいたしましょう。 |
| 59 | 58 | TEXT_VOICEMAN_07100_000580_TEESHALJA | 代わりに、実験が軌道に乗ったら、 報酬をいただけないでしょうか。 |
| 60 | 59 | TEXT_VOICEMAN_07100_000590_ZORAALJA | ……何を望む? |
| 61 | 60 | TEXT_VOICEMAN_07100_000600_TEESHALJA | トライヨラでは、手に入らないと思っていたものです。 |
| 62 | 61 | TEXT_VOICEMAN_07100_000610_TEESHALJA | あまりに遠くにあって、求めることすら諦めていた……。 |
| 63 | 62 | TEXT_VOICEMAN_07100_000620_TEESHALJA | ですが、今なら……この場所でなら…… |
| 64 | 63 | TEXT_VOICEMAN_07100_000630_TEESHALJA | あと数歩で、触れることができる。 |
| 65 | 64 | TEXT_VOICEMAN_07100_000640_ZORAALJA | 見合う成果を収めたなら、何であれ、持っていくがいい。 |
| 66 | 65 | TEXT_VOICEMAN_07100_000650_ZORAALJA | 俺が求めるものは、障壁の中にない。 ここでは……証明できない。 |
| 67 | 66 | TEXT_VOICEMAN_07100_000660_ZORAALJA | お前の望む報酬が、この場にあるというのなら…… どのみち俺にとっては価値のないものだ。 |
| 68 | 67 | TEXT_VOICEMAN_07100_000670_WUKLAMAT | おい、大丈夫か? |
| 69 | 68 | TEXT_VOICEMAN_07100_000680_GULOOLJA | テーシャジャ…… その人が、僕の母さんかもしれないってこと……? |
| 70 | 69 | TEXT_VOICEMAN_07100_000690_WUKLAMAT | アウトスカーツの奴らが言ってたとおり、ヤースラニ荒野には、 マムージャ族がほとんど住んでなかったんだ。 ドームの出現に巻き込まれた女性が、何人もいたとは思えねぇ。 |
| 71 | 70 | TEXT_VOICEMAN_07100_000700_WUKLAMAT | なら、やっぱり、テーシャジャが……そうなのか。 |
| 72 | 71 | TEXT_VOICEMAN_07100_000710_KRILE | カニロッカは、去り際に「上の観測所」と言っていたのよね? あの施設の上層に、そういう場所があるのだとしたら、 テーシャジャさんに関する情報も見つかるかもしれないわ。 |
| 73 | 72 | TEXT_VOICEMAN_07100_000720_WUKLAMAT | よし、行ってみようぜ。 |
| 74 | 73 | TEXT_VOICEMAN_07100_000730_HHETSARROMAN | おおーーーい! |
| 75 | 74 | TEXT_VOICEMAN_07100_000740_HHETSARROMAN | ヅルヘイゾヒリだ! 荒野のはずれの方から、こっちに向かってきてる! |
| 76 | 75 | TEXT_VOICEMAN_07100_000750_HHETSARROMAN | ロネークがすっかり怯えて動けなくなっちまって…… あれじゃ、いきり立ったほかの魔物にまで襲われかねねぇ。 皆で協力して逃がしてやらねぇと! |
| 77 | 76 | TEXT_VOICEMAN_07100_000760_ERENVILLE | 俺たちも行こう。 なだめて落ち着かせてやれば、誘導もできるはずだ。 |
| 78 | 77 | TEXT_VOICEMAN_07100_000770_WUKLAMAT | まずはロネークの保護が優先。 それが済んだら、ヅルヘイゾヒリの討伐だな! |
| 79 | 78 | TEXT_VOICEMAN_07100_000780_KOANA | あなたはここに残って、 誘導されてきたロネークの受け入れを。 |
| 80 | 79 | TEXT_VOICEMAN_07100_000790_HHWATO | 承知いたしました。 どうか、お気をつけて……! |
| 81 | 80 | TEXT_VOICEMAN_07100_000800_WUKLAMAT | 向こうを見ろ! でっけぇやつが向かってくるぞ! |
| 82 | 81 | TEXT_VOICEMAN_07100_000810_ERENVILLE | ロネークの角を通さない強固な外殻と、鋭利な牙…… |
| 83 | 82 | TEXT_VOICEMAN_07100_000820_ERENVILLE | あいつが、ヅルヘイゾヒリか! |
| 84 | 83 | TEXT_VOICEMAN_07100_000830_KOANA | いけません、ロネークが……! |
| 85 | 84 | TEXT_VOICEMAN_07100_000840_KOANA | させないッ! |
| 86 | 85 | TEXT_VOICEMAN_07100_000850_KOANA | ぐあっ……! |
| 87 | 86 | TEXT_VOICEMAN_07100_000860_KOANA | くっ…… |
| 88 | 87 | TEXT_VOICEMAN_07100_000870_KOANA | 僕の命に代えても…… |
| 89 | 88 | TEXT_VOICEMAN_07100_000880_KOANA | 皆を護ってみせる……! |
| 90 | 89 | TEXT_VOICEMAN_07100_000890_WUKLAMAT | てりゃああっ! |
| 91 | 90 | TEXT_VOICEMAN_07100_000900_WUKLAMAT | 兄さん、大丈夫か!? |
| 92 | 91 | TEXT_VOICEMAN_07100_000910_KOANA | 僕のことはいい、早くロネークを安全な場所へ! |
| 93 | 92 | TEXT_VOICEMAN_07100_000920_ERENVILLE | よーしよし……もう大丈夫だ。 |
| 94 | 93 | TEXT_VOICEMAN_07100_000930_WUKLAMAT | おっしゃ、あとはこいつをぶっ倒すだけだな! |
| 95 | 94 | TEXT_VOICEMAN_07100_000940_KOANA | 民を導く王として…… これ以上、好きにはさせない! |
| 96 | 95 | TEXT_VOICEMAN_07100_000950_KOANA | 脅威は排除できましたね。 |
| 97 | 96 | TEXT_VOICEMAN_07100_000960_KOANA | ロネークは……!? |
| 98 | 97 | TEXT_VOICEMAN_07100_000970_ERENVILLE | 逃がしたロネークは、みんなメワヘイゾーンで保護した。 念のため、手分けして周辺を確認してるが、 もう大丈夫だろう。 |
| 99 | 98 | TEXT_VOICEMAN_07100_000980_HHWATO | 皆様、本当にありがとうございます。 |
| 100 | 99 | TEXT_VOICEMAN_07100_000990_HHWATO | そしてコーナ様……。 あたしたちは、あなたのことを誤解しておりました。 |
| 101 | 100 | TEXT_VOICEMAN_07100_001000_HHWATO | 理王であるあなたが、 御身を挺してロネークを護ってくださったこと…… 部族を代表して、厚くお礼申し上げます。 |
| 102 | 101 | TEXT_VOICEMAN_07100_001010_KOANA | 民を護り、導くのが王の務め…… そこに、武も理も違いはありません。 だから当然のことです。 |
| 103 | 102 | TEXT_VOICEMAN_07100_001020_KOANA | この外殻、驚くほどエーテルの伝導率が高かった……。 これを素材として加工すれば、 周囲に微弱なエーテルを放射できる魔具が作れるかもしれません。 |
| 104 | 103 | TEXT_VOICEMAN_07100_001030_ERENVILLE | ……なるほど、天敵と同じエーテルを放射すれば、 本能的に鉄道を避けるようになるってわけか。 |
| 105 | 104 | TEXT_VOICEMAN_07100_001040_ERENVILLE | ……いけるかもしれないな。 それなら、ロネークを必要以上に刺激することなく、 鉄道を運行させられそうだ。 |
| 106 | 105 | TEXT_VOICEMAN_07100_001050_WUKLAMAT | 本当かよ!? さすがコーナ兄さん! |
| 107 | 106 | TEXT_VOICEMAN_07100_001060_HHETSARROMAN | それにしても、こいつの姿をまた見ることになるなんてなあ。 |
| 108 | 107 | TEXT_VOICEMAN_07100_001070_HHETSARROMAN | もう20年以上にもなるが、間違いないよ。 交易のためにシャーローニ荒野を離れて、 旅したときに見たんでさぁ。 |
| 109 | 108 | TEXT_VOICEMAN_07100_001080_HHETSARROMAN | ローデニヘタ平原にあった同胞の集落が、 ヅルヘイゾヒリに襲われて、大勢が犠牲になって……。 なんとも痛ましい光景でしたわ。 |
| 110 | 109 | TEXT_VOICEMAN_07100_001090_KOANA | ローデニヘタ平原……? 僕が、ペルペル族の行商人に拾われた場所…… |
| 111 | 110 | TEXT_VOICEMAN_07100_001100_KOANA | その話、詳しく聞かせてもらえませんか? |
| 112 | 111 | TEXT_VOICEMAN_07100_001110_HHETSARROMAN | ローデニヘタ平原にも、 うちと同じようにロネークをヘイゾとする、 ヘイザ・アロの一団がいたんでさぁ。 |
| 113 | 112 | TEXT_VOICEMAN_07100_001120_HHETSARROMAN | 先にも言ったとおり、あっしは交易のために、 彼らの集落を訪れてやしてね。 |
| 114 | 113 | TEXT_VOICEMAN_07100_001130_HHETSARROMAN | ところがその晩のこと、ヅルヘイゾヒリが現れたんでさ。 |
| 115 | 114 | TEXT_VOICEMAN_07100_001140_HHETSARROMAN | 集落中が文字通りの大混乱…… あっしも大慌てで荷物をまとめて逃げ出したんですが、 ひと組の若い夫婦が、逆走していくじゃありませんか! |
| 116 | 115 | TEXT_VOICEMAN_07100_001150_HHETSARROMAN | 「自分たちがオトリになるから、倅とロネークを頼む!」 そう叫んで、ふたりはヅルヘイゾヒリに向かって、 駆け出していったんでさぁ。 |
| 117 | 116 | TEXT_VOICEMAN_07100_001160_HHETSARROMAN | あっしは無我夢中で走り続けた。 ですが、夜闇の中で集落の一団とはぐれちまって…… 日が昇る頃には、ひとりになっていたわけです。 |
| 118 | 117 | TEXT_VOICEMAN_07100_001170_HHETSARROMAN | 風の便りによれば…… その後、一団はなんとかロネークの群れをまとめて、 別の土地へと逃げ延びたとか……。 |
| 119 | 118 | TEXT_VOICEMAN_07100_001180_HHETSARROMAN | しかし混乱のさなか、行方不明になった者も多く、 オトリとなった夫婦も、ついに帰らなかったそうです。 |
| 120 | 119 | TEXT_VOICEMAN_07100_001190_KOANA | ……その夫婦の子は、どうなったのでしょう? |
| 121 | 120 | TEXT_VOICEMAN_07100_001200_HHETSARROMAN | さあ、そこまでは……。 ただ、逃げ延びていたにせよ、一団とはぐれていたら、 ひとりで生きられるような年じゃなかったですよ。 |
| 122 | 121 | TEXT_VOICEMAN_07100_001210_KOANA | おそらく、その子は幸運にも旅のペルペル族に拾われて、 一命を繋ぎ…… やがては、連王グルージャジャの養子となったのでしょう。 |
| 123 | 122 | TEXT_VOICEMAN_07100_001220_KOANA | ……あのときの僕には理解できなかった。 なぜ皆が僕を置いて、ロネークとともに去ってしまったのか。 |
| 124 | 123 | TEXT_VOICEMAN_07100_001230_KOANA | しかし今、ようやくわかりました。 両親は僕を見捨てたのではなく、護ろうとしてくれたのだと。 |
| 125 | 124 | TEXT_VOICEMAN_07100_001240_KOANA | ……ずっと恨むしかなかった家族でしたが、 今後は、彼らに感謝しなければいけませんね。 |
| 126 | 125 | TEXT_VOICEMAN_07100_001250_KOANA | おかげで、僕はヅルヘイゾヒリに討たれることもなく、 父と兄、そして妹……新しい家族に出会えたのだから。 |
| 127 | 126 | TEXT_VOICEMAN_07100_001260_KOANA | そして王となった今、僕の家族はトライヨラの民すべてです。 |
| 128 | 127 | TEXT_VOICEMAN_07100_001270_KOANA | 両親が託してくれた想いを胸に…… 王として、家族を護りぬいてみせますよ。 |
| 129 | 128 | TEXT_VOICEMAN_07100_001280_WAWLIKA | よおし、完成だ! |
| 130 | 129 | TEXT_VOICEMAN_07100_001290_WUKLAMAT | すげえぇぇぇ! まるで列車が蘇ったみてぇだ! |
| 131 | 130 | TEXT_VOICEMAN_07100_001300_WAWLIKA | 本当は、もっとピカピカにしたかったんだけどな。 |
| 132 | 131 | TEXT_VOICEMAN_07100_001310_WAWLIKA | 外装は、予備部品の寄せ集めだ。 まるっと新調した内部機関は、外からじゃ見えねぇしよ。 |
| 133 | 132 | TEXT_VOICEMAN_07100_001320_WAWLIKA | だが、ロネークたちを脅かしちまわねぇように、 みんなが最高の仕事をしてくれた。 |
| 134 | 133 | TEXT_VOICEMAN_07100_001330_WAWLIKA | 線路の枕木ひとつひとつから、その下の砂利 (バラスト)まで、 音が出る部分はぜんぶ見直して改良したんだぜ。 |
| 135 | 134 | TEXT_VOICEMAN_07100_001340_KOANA | 本当にありがとうございます。 鉄道にかける皆さんの想いあってこその新車両ですね。 |
| 136 | 135 | TEXT_VOICEMAN_07100_001350_WAWLIKA | いやいや、こんな短期間で完了したのは、 トライヨラが人手をかき集めてくれたからさ。 |
| 137 | 136 | TEXT_VOICEMAN_07100_001360_WAWLIKA | それに、ヅルヘイゾヒリの外殻を使って、 エーテル式の警笛を作るだなんてよ。 そんなアイディア、俺たちだけじゃ絶対に思いつかなかった。 |
| 138 | 137 | TEXT_VOICEMAN_07100_001370_WAWLIKA | ありがとうよ、コーナ様、ウクラマト様。 |
| 139 | 138 | TEXT_VOICEMAN_07100_001380_NITOWIKWE | それじゃ、さっそく試運転といこうか! 新車両の走りっぷり、気になるだろう? |
| 140 | 139 | TEXT_VOICEMAN_07100_001390_ERENVILLE | 見ろ、前方にロネークがいる。 |
| 141 | 140 | TEXT_VOICEMAN_07100_001400_KOANA | では、警笛を……! |
| 142 | 141 | TEXT_VOICEMAN_07100_001410_NITOWIKWE | よし、任せな。 おおまかに方向を決めて……と。 |
| 143 | 142 | TEXT_VOICEMAN_07100_001420_ERENVILLE | 驚いて離れていったな。 |
| 144 | 143 | TEXT_VOICEMAN_07100_001430_ERENVILLE | あっちの連中は……いつもどおりだ。 |
| 145 | 144 | TEXT_VOICEMAN_07100_001440_KOANA | 成功です! これなら、無用に驚かせることなく、 危険が迫っている個体にだけ報せることができますよ。 |
| 146 | 145 | TEXT_VOICEMAN_07100_001450_NITOWIKWE | いい感じじゃないか! さすが理王様! |
| 147 | 146 | TEXT_VOICEMAN_07100_001460_NITOWIKWE | これで問題はみんな解決したね。 それじゃサカ・トラル・レールロード、営業再開だ!! |
| 148 | 147 | TEXT_VOICEMAN_07100_001470_SHALE | 膨大なファイルの中から、 テーシャジャさん本人が作成したものを抽出しました。 |
| 149 | 148 | TEXT_VOICEMAN_07100_001480_SHALE | 大半は研究に関連する内容で、今知りたい情報ではないかと。 もちろん、気になるデータがなかったわけではないですが、 暗号の解読に手こずっているので、そちらはまたの機会に。 |
| 150 | 149 | TEXT_VOICEMAN_07100_001490_SHALE | とにかく、データを選り分けた結果、 テーシャジャさんが個人的に作成した音声資料を見つけましてね。 ……僕もまだ内容までは確認できていないんですが、聞きますか? |
| 151 | 150 | TEXT_VOICEMAN_07100_001500_GULOOLJA | うん、お願い! |
| 152 | 151 | TEXT_VOICEMAN_07100_001510_SHALE | わかりました。 それでは、いくつかのファイルを連続して再生します。 |
| 153 | 152 | TEXT_VOICEMAN_07100_001520_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)……私……私は、テーシャジャ。 こんな事態になった今、自分の頭を整理するためにも、 記録を残そうと思う。 |
| 154 | 153 | TEXT_VOICEMAN_07100_001530_GULOOLJA | これが……。 |
| 155 | 154 | TEXT_VOICEMAN_07100_001540_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)あの日、トラル勇連隊の呪術医だった私は、 ヤースラニ荒野に現れたトラルヴィドラールの討伐に参加した。 |
| 156 | 155 | TEXT_VOICEMAN_07100_001550_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)任務を終えたあと、許可をもらってひとりで現地に残ったの。 あまり来る機会がない場所だったから、 薬草なんかの分布を調べておきたくって……。 |
| 157 | 156 | TEXT_VOICEMAN_07100_001560_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)……というのは、嘘じゃないけど建前。 本当は、近々始まるという継承の儀の話題から逃げたかった。 |
| 158 | 157 | TEXT_VOICEMAN_07100_001570_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)隊長が儀式の供に選んだのが、自分じゃないということ…… そこに名前が挙がることすらない「その他大勢」だって事実から、 わかってはいたけど、逃げたかったんだと思う。 |
| 159 | 158 | TEXT_VOICEMAN_07100_001580_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)だから理由をつけて帰るのを先延ばしにして…… それが、私の運命を変えた。 |
| 160 | 159 | TEXT_VOICEMAN_07100_001590_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)突如としてヤースラニ荒野を呑み込んだ障壁。 私は為すすべなく巻き込まれて……そこで隊長と再会したの。 |
| 161 | 160 | TEXT_VOICEMAN_07100_001600_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)今日は、そうね…… 隊長の……ゾラージャ様の話をしましょう。 |
| 162 | 161 | TEXT_VOICEMAN_07100_001605_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)憧れだった……。 見惚れるほどに強いところも、 それでも鍛錬を欠かすことない勤勉さも。 |
| 163 | 162 | TEXT_VOICEMAN_07100_001610_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)私は遠くから彼を見ていて…… 見ていたから、知っていたの。 |
| 164 | 163 | TEXT_VOICEMAN_07100_001620_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)その目は、いつも彼方を見ていた。 近くにいる誰かじゃなくて、遠くにある何かを探していた。 |
| 165 | 164 | TEXT_VOICEMAN_07100_001630_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)彼の目が私を捉えることは、未来永劫ないのでしょう。 そう思っていた、けれど……。 |
| 166 | 165 | TEXT_VOICEMAN_07100_001640_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)例の実験は、間もなく次の段階に進む。 そしたら私は、今度こそ、隊長から報酬を受け取ろう。 |
| 167 | 166 | TEXT_VOICEMAN_07100_001650_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)一番ほしかったものを……約束どおりに。 |
| 168 | 167 | TEXT_VOICEMAN_07100_001660_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)私は……今日は……今日はね……。 |
| 169 | 168 | TEXT_VOICEMAN_07100_001670_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)待ち望んだ、最高の、始まりの日になるはずだった。 |
| 170 | 169 | TEXT_VOICEMAN_07100_001680_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)ついにこの子が孵って…… それを見せたら、あの目がきっと、やっと、私たちを捉える……。 |
| 171 | 170 | TEXT_VOICEMAN_07100_001690_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)期待して、彼のところに行った。 彼はこの子を見て、触れて…… |
| 172 | 171 | TEXT_VOICEMAN_07100_001700_ZORAALJA | 青い、鱗……。 |
| 173 | 172 | TEXT_VOICEMAN_07100_001710_TEESHALJA | あなたの子だもの……。 |
| 174 | 173 | TEXT_VOICEMAN_07100_001720_ZORAALJA | ッ……! |
| 175 | 174 | TEXT_VOICEMAN_07100_001730_ZORAALJA | ああ、うぅ、ああぁ……! |
| 176 | 175 | TEXT_VOICEMAN_07100_001740_ZORAALJA | 俺は、知らない……。 |
| 177 | 176 | TEXT_VOICEMAN_07100_001750_ZORAALJA | 子にとって父が、どうあるべきか…… |
| 178 | 177 | TEXT_VOICEMAN_07100_001760_ZORAALJA | 父にとって子が、何であるか……! |
| 179 | 178 | TEXT_VOICEMAN_07100_001770_ZORAALJA | 知らない……今も知らない……ッ! |
| 180 | 179 | TEXT_VOICEMAN_07100_001780_ZORAALJA | わけの……わからないものを…… |
| 181 | 180 | TEXT_VOICEMAN_07100_001785_ZORAALJA | 俺に近づけるな……!! |
| 182 | 181 | TEXT_VOICEMAN_07100_001790_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)大丈夫よ、大丈夫……。 きっと彼は、少し驚いてしまっただけ。 |
| 183 | 182 | TEXT_VOICEMAN_07100_001800_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)じきにこっちを見てくれるようになる。 私たちは、ちゃんと家族になれる。 |
| 184 | 183 | TEXT_VOICEMAN_07100_001810_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)……行かなきゃ、カニロッカに呼ばれてる。 こっちの研究が下火になって、ますます焦っているのでしょう。 この子にも八つ当たりをするかもしれない。 |
| 185 | 184 | TEXT_VOICEMAN_07100_001820_TEESHALJA | (-テーシャジャの声-)隠していかなきゃ……誰にも見つからない場所に……。 |
| 186 | 185 | TEXT_VOICEMAN_07100_001830_SHALE | ……これで、記録は最後です。 |
| 187 | 186 | TEXT_VOICEMAN_07100_001840_CAHCIUA | (-カフキワ-)実を言うと、あの子は捨て子でねえ……。 数年前に、下の廃棄場に捨てられてたのを、 あたしたちの仲間が見つけてきたのさ。 |
| 188 | 187 | TEXT_VOICEMAN_07100_001850_SHALE | このあと、研究所内で何かしらの事故が起こった……。 それで、テーシャジャさんは、 グルージャを迎えに来られなかったんでしょうね。 |
| 189 | 188 | TEXT_VOICEMAN_07100_001860_WUKLAMAT | ……なあ、グルージャ。 |
| 190 | 189 | TEXT_VOICEMAN_07100_001870_GULOOLJA | 僕は平気だよ、ラマチ。 |
| 191 | 190 | TEXT_VOICEMAN_07100_001880_GULOOLJA | 父さんも母さんも、いっぱい寂しかったんだね。 |
| 192 | 191 | TEXT_VOICEMAN_07100_001890_GULOOLJA | 僕も寂しかったしさ、一緒にいればよかったんだ……。 けど、それが上手くできないことだって、あるよね。 |
| 193 | 192 | TEXT_VOICEMAN_07100_001900_GULOOLJA | これが幸せかなんて、やっぱりわからない…… |
| 194 | 193 | TEXT_VOICEMAN_07100_001910_GULOOLJA | でも、知れてよかったって、本当に思うんだ。 ありがとう、みんな……! |
| 195 | 194 | TEXT_VOICEMAN_07100_001920_WUKLAMAT | ん……? なんか様子が変じゃねぇか? |
| 196 | 195 | TEXT_VOICEMAN_07100_001930_ALEXANDRIAMAN71A | (-慌てた様子の男性-)なあ、みんな聞いたか? サンダーヤードで亡くなった人がいるらしい。 |
| 197 | 196 | TEXT_VOICEMAN_07100_001940_ALEXANDRIAWOMAN71B | サンダーヤードで? ということは、駆除人が魔物にやられてしまったの……? |
| 198 | 197 | TEXT_VOICEMAN_07100_001950_ALEXANDRIAMAN71A | (-慌てた様子の男性-)ああ……ベテランの駆除人だよ。 だが、死因はあろうことか、落雷だそうだ……。 |
| 199 | 198 | TEXT_VOICEMAN_07100_001960_ALEXANDRIAWOMAN71A | 以前ゾラージャが街を襲ったときに、 魂資源のストックを使い果たしてしまったのだそうよ。 最後の命も落雷なんかで……無念だったでしょうね……。 |
| 200 | 199 | TEXT_VOICEMAN_07100_001970_ALEXANDRIAMAN71A | (-慌てた様子の男性-)本当だな。 善良に生きてきた者が、どうしてそんな唐突に、 虚しい最期を迎えなければならないのか……。 |
| 201 | 200 | TEXT_VOICEMAN_07100_001980_ALEXANDRIAMAN71B | な、なあ……! 死んだ奴のことを忘れなくなったとしても、 魂資源のシステムが続くなら、大丈夫だよな!? |
| 202 | 201 | TEXT_VOICEMAN_07100_001990_ALEXANDRIAMAN71B | 俺は寿命まで生きるんだ。 最期は笑顔で送迎係と一緒に旅立つ…… それが当たり前だろ!? |
| 203 | 202 | TEXT_VOICEMAN_07100_002000_ALEXANDRIAWOMAN71B | どうかしら……。 私たちが覚えていないだけで、これまでだって、 不遇の死を遂げてきた人はたくさんいたのかもしれない。 |
| 204 | 203 | TEXT_VOICEMAN_07100_002010_ALEXANDRIAWOMAN71B | もしかしたら……私もそうなるのかも……。 |
| 205 | 204 | TEXT_VOICEMAN_07100_002020_ALEXANDRIAMOTHER71 | 恐ろしいことを言わないで! 死の気配を感じながら生きていくなんて、無理よ……! |
| 206 | 205 | TEXT_VOICEMAN_07100_002030_WUKLAMAT | くそっ、まずいな……。 葬儀のときよりも不安が広がっちまってる。 |
| 207 | 206 | TEXT_VOICEMAN_07100_002040_ALEXANDRIABOY71 | あっ、スフェーン様! |
| 208 | 207 | TEXT_VOICEMAN_07100_002050_WUKLAMAT | なっ……!? |
| 209 | 208 | TEXT_VOICEMAN_07100_002060_ALEXANDRIABOY71 | ねぇスフェーン様、助けてあげて! お母さんたちったら、さっきからずっと怖い顔してるんだ。 |
| 210 | 209 | TEXT_VOICEMAN_07100_002070_NEWSPHENE | ふふっ、ニコくんは優しいね。 遅くなっちゃったけど、私が来たから、もう大丈夫だよ! |
| 211 | 210 | TEXT_VOICEMAN_07100_002080_WUKLAMAT | 嘘だろ……? あいつは死んだ……消えちまって、もう戻ったりは……! |
| 212 | 211 | TEXT_VOICEMAN_07100_002090_WUKLAMAT | おいアンタ! たしか、補佐官のゴッサンだったよな!? |
| 213 | 212 | TEXT_VOICEMAN_07100_002100_WUKLAMAT | これはどういうことなんだ!? 何か知ってたりは……! |
| 214 | 213 | TEXT_VOICEMAN_07100_002110_GOSSAN | はて、どういうことかと言われましても……。 |
| 215 | 214 | TEXT_VOICEMAN_07100_002120_GOSSAN | スフェーン様が街においでになるのはいつものこと。 とくに珍しくもございませんが。 |
| 216 | 215 | TEXT_VOICEMAN_07100_002130_WUKLAMAT | いや、アンタこそ何言ってるんだよ! |
| 217 | 216 | TEXT_VOICEMAN_07100_002140_WUKLAMAT | スフェーンは死んだ! 葬儀もやった! |
| 218 | 217 | TEXT_VOICEMAN_07100_002150_WUKLAMAT | みんなでそこに花を手向けたじゃねぇか……! |
| 219 | 218 | TEXT_VOICEMAN_07100_002160_GOSSAN | 葬儀……スフェーン様の……? |
| 220 | 219 | TEXT_VOICEMAN_07100_002170_GOSSAN | まタまた、ゴじょうダンを! たしかに葬儀はオコないましたガ、 あれは、襲撃で命を落とした名もなき市民たちのモノ! |
| 221 | 220 | TEXT_VOICEMAN_07100_002180_GOSSAN | 死を忘れることガできなくなり、恐怖に陥った我々を、 スフェーン様は今日もカワラズ支えてくださっていル。 |
| 222 | 221 | TEXT_VOICEMAN_07100_002190_WUKLAMAT | っ……! |
| 223 | 222 | TEXT_VOICEMAN_07100_002200_ALEXANDRIAMOTHER71 | スフェーン様、あの……。 以前のように、亡くなった人にまつわる記憶を、 回収してはもらえないでしょうか……? |
| 224 | 223 | TEXT_VOICEMAN_07100_002210_ALEXANDRIAMOTHER71 | その方が、前向きに生きていけると思うんです。 私も……この子も……。 |
| 225 | 224 | TEXT_VOICEMAN_07100_002220_NEWSPHENE | ごめんね、それはできないんだ。 リビング・メモリーがシャットダウンされたことで、 旧来のシステムは使えなくなっちゃったから……。 |
| 226 | 225 | TEXT_VOICEMAN_07100_002230_NEWSPHENE | でも、安心して。 代わりの解決方法を準備してきたから。 |
| 227 | 226 | TEXT_VOICEMAN_07100_002240_NEWSPHENE | みんな、永久人になっちゃおう! |
| 228 | 227 | TEXT_VOICEMAN_07100_002250_NEWSPHENE | 記憶を回収する新しいシステムを作ったの。 エーテルで身体を作って、そこに預かった記憶を宿せば、 もう魂資源のストックだって気にせずに生き続けられる。 |
| 229 | 228 | TEXT_VOICEMAN_07100_002260_NEWSPHENE | 死に怯えることなんてない。 望むまま、好きなだけ、生きていけるんだよ! |
| 230 | 229 | TEXT_VOICEMAN_07100_002270_NEWSPHENE | だけど、すぐに用意できるエーテルには限りがあるから、 全員を永久人にはしてあげられないんだ……。 |
| 231 | 230 | TEXT_VOICEMAN_07100_002280_NEWSPHENE | 「みんなの」葬儀をしたときに配った、 黒いレギュレーターがあったでしょ? |
| 232 | 231 | TEXT_VOICEMAN_07100_002290_NEWSPHENE | それ、まだ配布してない分も含めてだけど、 5000個用意してるの。 |
| 233 | 232 | TEXT_VOICEMAN_07100_002300_NEWSPHENE | 約束の日に、黒いレギュレーターをつけていた人だけ、 永久人にして永遠の死から解放してあげるね。 |
| 234 | 233 | TEXT_VOICEMAN_07100_002310_ALEXANDRIAMAN71B | そんな……じゃあ、救われるのは5000人だけ……? |
| 235 | 234 | TEXT_VOICEMAN_07100_002320_WUKLAMAT | ふざけるなッ!! |
| 236 | 235 | TEXT_VOICEMAN_07100_002330_WUKLAMAT | あいつが、救う民を選ぶわけがねぇ! そんなこと言うなんて、お前は…… |
| 237 | 236 | TEXT_VOICEMAN_07100_002340_WUKLAMAT | お前はいったい、誰なんだ!? |
| 238 | 237 | TEXT_VOICEMAN_07100_002350_NEWSPHENE | 私はこの国の理王……スフェーンだよ! |
| 239 | 238 | TEXT_VOICEMAN_07100_002360_WUKLAMAT | ふーっ…… |
| 240 | 239 | TEXT_VOICEMAN_07100_002370_WUKLAMAT | 一度、バックルームに戻ろう。 頭を冷やして……相談させてくれ……。 |
| 241 | 240 | TEXT_VOICEMAN_07100_002380_SYSTEM_NONE_VOICE | 一方 リビング・メモリーにて―― |
| 242 | 241 | TEXT_VOICEMAN_07100_002390_LASTWOMAN71 | (-????-)ここ……は…… |
| 243 | 242 | TEXT_VOICEMAN_07100_002400_LASTWOMAN71 | (-????-)みんな……は……? 無事……なの……? |
| 244 | 243 | TEXT_VOICEMAN_07100_002410_LASTWOMAN71 | (-????-)……私、どう……して? |
| 245 | 244 | TEXT_VOICEMAN_07100_002420_LASTWOMAN71 | あっ……! |